馬は群れを出て 森に入り
その森を出て 次の森に入る手前で
蛇の棲む 水たまりを見つけた
「蛇の棲む水たまり」
文・梨木香歩 器・鹿児島睦🎨絵本:ブルーシープ(2023年8月10日発行)※一般販売は10月
✅詳細はリンク参照
陶芸家・鹿児島睦(かごしままこと)さんの展覧会に出品される器を見て、梨木香歩さんが物語を作ったというイベント連動型の絵本
(企画したブルーシープは本の出版と展覧会制作、美術館の運営をしている会社)
絵本の題材になった器は展覧会で見られるので、五感で体験することが可能です。
「鹿児島睦 まいにち」展
似たような例として、昨年「クマのプーさん展」に梨木さんは『森のなかを行こう』という、詩と解説を会場展示と図録に寄せていました。
📖「百町森のうた クマのプーさん展公式図録」安達まみ監修 ブルーシープ(2022年9月発行)
インタビュー
Web:2023年9月25日配信 ブルーシープ『蛇の棲む水たまり』ができるまで 鹿児島睦より
『蛇の棲む水たまり』ができるまで 梨木香歩より
鹿児島睦さんはウィリアム・モリスの影響を受けている陶芸家、そして梨木香歩さんも昔からウィリアム・モリスに惹かれていました。共通の関心事から生まれた絵本であることは想像に容易いです。
🔗ウィリアム・モリスに関連する作品
エッセイ「やがて満ちてくる光の」収録
部屋、自分を充たすために
初出:「ミセス」2013年11月号 文化出版局故郷へ旅する魂-ウィリアム・モリス
初出:「中央公論」2016年2月号 中央公論新社小説「からくりからくさ」より
草花の輪舞のような円環のデコレーション
クロスの上には、テーブルの円周の縁に沿ってぐるりとカラスノエンドウの蔓が、外向き内向きと交互に置かれていた。合間あいまに露草の葉、小さなヘビイチゴの実、それからハルジョオンの小さな雛菊のような花がぽんぽんとおかれ、白と淡い紅、それぞれ明度の違う緑、ハルジョオンの花芯の淡いレモンイエローの配置が思わず息を呑むほど美しかった。
モリスのデザインみたい(蓉子)
2018年作成
2014年作成
💬小説に登場した草花のデコレーションが印象に残っていて、実際に作れないかと何度かチャレンジしたことがあります。デザインセンスは置いておいて、簡単そうに見えて案外難しいです。というのはそれぞれ身近に見られる草花ですが、微妙に時期がずれていて(東京の場合)同時に素材を揃えることが困難だからです。
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