飛ぶことを知っている魂
高校国語 令和5年度「文学国語」「新編 文学国語」大修館書店🔖エッセイ
単行本「歌わないキビタキ 山庭の自然誌」毎日新聞出版(2023年9月30日発行)
初出:毎日新聞(日曜くらぶ)連載「炉辺の風おと」~バランスを視ること
生野(土山宿)
高校国語 令和5年度「古典探究 古文編」「精選 古典探究」大修館書店🔖エッセイ
文庫本:「鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布」新潮社(2021年10月1日発行)
単行本:「風と双眼鏡、膝掛け毛布」筑摩書房(2020年3月20日発行)
初出:「ちくま」連載「風と双眼鏡、膝掛け毛布」筑摩書房
プラスチック膜を破って
高校国語 令和5年度「文学国語」筑摩書房🔖エッセイ
文庫本:「不思議な羅針盤」新潮社(2015年10月1日発行)
単行本:「不思議な羅針盤」文化出版局(2010年12月26日発行)
初出:「ミセス」連載「不思議な羅針盤」文化出版局
ことばに力を取り戻すために
高校国語 平成30年度「国語表現」改訂版 教育出版🔖エッセイ
初出:「ことばだより」2011年春号 教育出版
カコの話
高校国語 平成30年度改訂「明解現代文B」改訂版 三省堂🔖小説
単行本:「丹生都比売 梨木香歩作品集」 新潮社(2014年9月30日発行)
初出:朝日新聞/大阪版 2005年9月1日、8日、15日、22日(夕刊)
コート
高校国語 平成29年度「国語総合」改訂版 現代文編 大修館書店🔖小説
単行本:「丹生都比売 梨木香歩作品集」 新潮社(2014年9月30日発行)
初出:2005年(未発表)
🔗関連エッセイ「お下がりについて」
単行本:「やがて満ちてくる光の」新潮社(2019年7月25日発行)
初出:「国語教室」103号/2016年5月号 大修館書店
ブラッキーの話
小学国語 「ひろがる言葉 小学国語6上」教育出版(2011年1月発行)🔖児童文学
単行本:「西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集」新潮社(2017年4月25日発行)
🎨教科書の挿絵(木内達朗)
言葉の仕事 作家
小学国語 「ひろがる言葉 小学国語6上」教育出版(2011年1月発行)🔖エッセイ
言葉を、人の心にまっすぐとどくものにするためには、ある程度の「重み」が必要です。例えば、「みずみずしい」という言葉を初めて聞いて、あなたが、五月の朝早く、つゆにぬれた草をふみながら、世界が目覚めていくのに立ち会った時のことを思い出したとしたら、「みずみずしい」という言葉は、実体験の重みをともなった、あなた自身のものになります。自分のもつすべての感覚を全開にして「自分が使える言葉」を増やしていきましょう。そういう言葉につく重みが「説得力」につながります。
人は、それぞれ「よく使う言葉」をもってます。それが実は、その人自身の、外からは見えない内面を表しているように思います。例えばわたしがいつも口にする言葉が殺伐としたものだったとしたら、わたしはきっと、毎日不愉快でつらい思いをしているのです。一度、自分がよく使う言葉は何か、確かめてみませんか。そして、自分を変えたいと思う時は、その言葉を変えてみることも有効な方法かもしれません。
今、世の中は、すごいスピードで流れていっているような気がします。言葉もたいして意味も考えずに軽く使われていることが多くなりました。でも、本当に人を救うのは、人の心にとどく、重みのある言葉です。そういう言葉を使って、自分の考えをまとめていくことが、その人自身の大きな力にもなると思います。
昔、言葉には「言霊」という霊的な力があると信じられていました。多くの読書をとおして、さまざまな言葉に出会い、自分のもつすべての感覚をとぎすますようにして、その言葉を確かなものにしていく。そうすると、使える手もちの言葉がどんどん増えていきます。それらを使い、文章をつくり、表現してみましょう。それはきっと、人の心にとどき、そしてまた、あなた自身をもつくり、支える、「言霊」の力に満ちた文章になるはずです。
※その他、『西の魔女が死んだ』が紹介されている場合があります。
<例>中学国語 「国語1」光村図書出版
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