炉辺の風おと

2020年9月27日

エッセイ

t f B! P L


単行本:毎日新聞出版(2020年9月25日発行)

初出:毎日新聞「日曜くらぶ」
2018年4月1日~2020年6月21日(113回・年末年始休載)
2020年6月28日~2020年9月27日(14回)書籍未収録




八ケ岳の山小屋での簡素で豊かな生活。
自然との共生で感じたこと。
焚き火のできる暖炉のある小屋作り。
コロナ禍の世界で考えたこと。


山の深みに届いた生活の経験――山の抱え持つ深さと測り合うように時間が流れる生活。孤独が人間存在を彫り上げていくような生活、ということだろうか。そういう時間が、自分の人生に、たとえ傍流としてでも流れてくれればいいと思う。

第一章 山小屋暮らし
第二章 巡りゆくいのち
第三章 鳥の食事箱
第四章 いのちの火を絶やさないように
第五章 遠い山脈
あとがき


山の深みに届く生活 (4)
八ケ岳の山小屋を入手した経緯と山で生活すること

火のある風景 (4)
英国の亡きウェスト夫人の思い出とアイルランドの漁師小屋のこと
※『私たちの星で』所収「あれから六万年続いたさすらいが終わり、そして新しい旅へ」『春になったら苺を摘みに』『ぐるりのこと』と関連

遅い春・早い初夏 (4)
春の八ケ岳に咲く花や訪れる鳥たち、ドイツの旅のこと

風の来る道 (9)
新しい小屋作りの試みと忘れ難い家のこと
※『やがて満ちてくる光の』所収「家の渡り」と関連

ストーブの話 (4)
猛暑に焚いたストーブと煙突掃除の話
(本)『アイルランド冬物語』(アリス・テイラー)

長く使われるもの (5)
プラスチックなどの生活の道具、言葉、住まいのこと
※『風と双眼鏡、膝掛け毛布』所収「是川」と関連

深まっていくもの (4)
薪ストーブの火熾しとキノコのこと

更新される庭 (5)
山の庭と植物のこと
※『わたしたちのたねまき』と関連
※P93 それからブルーベリーの青紫がしんとした林床を埋め尽くし、という一文ですが、“ブルーベリー”ではなく、“ブルーベル”が正しいと思われます。

冬ごもりの気持ち (5)
冬ごもりの準備の気持ちと「徒然(とぜん)」、病のこと

養生のこと (5)
建築、ガーデニング、心身などの「養生」と暖炉の完成

南の風 (8)
沖縄(佐喜眞美術館、辺野古、読谷村など)を訪れたこと。石敢當(いしがんとう)と「あくまき」
※『風と双眼鏡、膝掛け毛布』所収「沖縄の地名」と関連
※『私たちの星で』所収「繋がりゆくもの、繋いでゆくもの」と関連

野生と付き合う (5)
山の庭に来る野鳥に餌を与えてみたこと

リスのこと (4)
山の庭に来るリス、ビアトリクス・ポターのこと

植物と仲良くなり、ときどき食べる (6)
新しくできた離れ(アネックス)と食べられる植物のこと
(本)『黒ケ丘の上で』(ブルース・チャトウィン)
(本)『大英帝国は大食らい』(リジー・コリンガム)

時間が止まり (3)
フリーズしたリス、黒いアゲハ、クリスマスローズのこと
#神沢利子
※『夏の朝』と関連

滲み出る本質 (5)
茸の見分け、ゴジュウカラ、松脂、ウバユリ、美容院のこと
※『家守綺譚』と関連
※『不思議な羅針盤』所収「五感の閉じ方・開き方」と関連

滞りが生まれてしまう (4)
思考や身体、水の流れの滞りを考えること
#川平和美
※『不思議な羅針盤』所収「変えていく、変わっていく」と関連

少しずつ、育てる (5)
害虫という概念、一人できげんよくしている才能、難民の医療問題
※『ヤービの深い秋』と関連

秘そやかに進んでいくこと (5)
父親の介護と死、ナイティンゲールへの関心

日常が甦る (4)
病院の待合室での出来事、けせんの木の香り、フェリーの船室、愛用のティーポット
#土井善晴

遠い山脈 (5)
非常時と民主主義という山脈(やまなみ)
(本)『他山の石』(桐生悠々)
(本)『ほどくよどっこい ほころべよいしょ 暗闇へ梢をのばすくにつくり 百姓は想う 天と地の間にて』(伊藤晃)

生命は今もどこかで (5)
コロナ禍と育む生命(いのち)
(本)『セカンドハンドの時代』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ)

右往左往のただなかに在ること (5)
コロナ禍での右往左往
(本)『日本アルプスのライチョウ』(水越武)新潮社
(本)『パイオニア・ウーマン』(ジョアナ・ストラットン)

―書籍化はここまで―




―以下は書籍未収録―


個性は消えない (5)
野鳥の雛の巣立ち。個性(らしさ)と認知症を患った友人のこと
(本)『女帝・小池百合子』(石井妙子)

バランスを視ること (5)
生態系のバランスの崩れと世の中の変化
(本)『特攻と日本軍兵士』(岩井忠正、岩井忠熊)毎日新聞出版
(本)『特攻 最後の証言』(岩井忠正、岩井忠熊)河出書房新社

うつくしい保険 (4)
遺伝子操作した蚊を放つ計画への懸念。予定のわからないスケジュール。自然にとっての「付け焼き刃」は人間の介入。伝えたい言葉。
※『f植物園の巣穴』と関連
#熊井明子
#片山廣子
#深尾須磨子

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